メガネの各部位の名称を徹底解説!快適なメガネライフと最適な一本を見つける基礎知識

メガネをかけた男女

メガネは単なる視力矯正の道具ではありません。私たちの表情を作り、日々の生活をより豊かにする、まさに「相棒」のような存在です。しかし、この身近なアイテムがどのようなパーツで構成され、それぞれがどんな役割を果たしているのか、詳しくご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんね。

この記事では、メガネの各部位の名称を一つ一つ丁寧に解説します。それぞれの部位が持つ機能や、それが快適なかけ心地や最適なメガネ選びにどう繋がるのかを深く掘り下げてご紹介します。この知識があれば、メガネの破損時に眼鏡店のスタッフへの説明がスムーズになったり、日々のメンテナンスでより長く大切に使えたりと、あなたのメガネライフが格段に充実するでしょう。

これから新しいメガネを探す方も、今お使いのメガネの秘密をもっと知りたい方も、ぜひこのガイドを参考にしてみてください。

目次
1)メガネの全体像を把握しよう!主要な基本構造
2)メガネの印象を決める「フレーム」各部位の名称と機能
3)クリアな視界を司る「レンズ」の種類と重要性
4)よくある質問:メガネのこの部分、なんて呼ぶの?
まとめ:快適なメガネライフのためのヒントと知識の活用

1)メガネの全体像を把握しよう!主要な基本構造

メガネは、私たちの視力を補正するために精密に設計されています。その基本構造は、大きく分けて以下の2つの主要な部位から成り立っています。これらが連携することで、私たちの視界をクリアに保ち、メガネを安定させる役割を担っています。

メガネの全体像と主要な部位の名称を示す図解

●フレーム

レンズを支えて顔に固定するための枠組みで、レンズ以外のメガネ全体を指します。レンズをしっかりと保持し、顔にフィットさせる役割を担います。デザインや素材によってメガネの印象を大きく左右します。フレームは、リムやブリッジ、智(ヨロイ)、丁番(ヒンジ)、テンプル(ツル)などの部位から構成されています。

●レンズ

視力を矯正し、対象物をはっきりと映し出す、メガネの「目」となる重要なパーツです。度数だけでなく、様々な機能(紫外線カット、ブルーライトカットなど)を付帯できます。


これらの基本構造に加え、さらに細かいパーツが組み合わさることで、メガネは私たちの顔に快適にフィットし、最適な視界を提供しています。

2)メガネの印象を決める「フレーム」各部位の名称と機能

メガネの印象を決める「フロント(前枠)」のパーツ


メガネのフレーム各部位の名称を示す図解

フロント(前枠)は、メガネの印象に影響を与えるパーツです。

●リム

レンズを囲んで固定する枠のことです。このリムがあることで、レンズを衝撃から守りしっかりと安定させます。リムは、レンズの全体を囲む「フルリム」、上半分や下半分のみを囲む「ハーフリム」、そして枠がない「リムレス(フチなし)」など、その形状によってメガネの見た目の印象、強度、そして重さが大きく変わります。

●ブリッジ

左右のリムをつなぎ、鼻の上にかかる中央のパーツをブリッジと呼びます。 顔の中心部でメガネを支える重要な部位であり、メガネが鼻にしっかりとフィットするか、そして顔全体のバランスがどう見えるかに影響を与えます。デザインのアクセントとして、2本のラインが並行する「ツーブリッジ」タイプなどもあります。

●智(ヨロイ)

リムとテンプル(ツル)をつなぐ、フレームの左右両端にある張り出し部分が智(ヨロイ)です。 この部分は、テンプルとフレームがスムーズに開閉するために非常に重要な役割を果たすと同時に、メガネが顔に対してどのくらいの傾斜(前傾角)でフィットするかを調整する際の要にもなります。


メガネの安定を支えるテンプルとその他の重要パーツ


メガネのテンプル各部位の名称を示す図解

テンプルやその他の重要なパーツは、メガネを安定させるだけでなく、メガネのずれを防ぎ、かけ心地に大きく影響する部位です。

●テンプル(ツル)

フレームから左右に伸びて耳にかける部分がテンプル(ツル)です。 メガネを顔にしっかりと固定し、安定させる役割を担う最も長い部位であり、かけ心地に直接影響します。テンプルの長さやカーブは、着用者の頭の形や耳の位置に合わせて調整されます。メガネをフィットさせるのに重要です。

●先セル(モダン)

テンプル(ツル)の先端にある、耳の後ろにかかる部分を先セル(モダン)と呼びます。 肌触りが良く、滑りにくい素材で作られていることが多く、メガネがずり落ちるのを防ぎ、耳への負担を軽減することで、長時間の着用でも快適さを保ちます。

●丁番(ヒンジ)

フレームとテンプル(ツル)を繋ぐ関節部分が丁番(ヒンジ)です。蝶番とも表記されます。この丁番があることで、メガネのテンプルを折りたたんだり、広げたりといった開閉動作がスムーズに行なえます。メガネを収納したり、かける際に欠かせない、非常に重要な金具です。この部分の耐久性が、メガネ全体の寿命にも大きく影響します

●鼻パッド(ノーズパッド・鼻あて)

鼻に直接触れてメガネを支える小さなパッドが鼻パッド(ノーズパッド・鼻あて)です。 メガネがずり落ちるのを防ぐだけでなく、鼻への圧力を分散させることで、長時間の使用でも快適なかけ心地になります。素材(シリコン、プラスチックなど)や形状(フレーム一体型、調整可能なクリングス付きなど)が多様です。

●クリングス(アーム)

鼻パッド(ノーズパッド・鼻あて)を支える細い金属製の腕がクリングス(アーム)です。 この部分が動くことで、鼻の形や高さに合わせて鼻パッド(ノーズパッド・鼻あて)の位置や角度を細かく調整でき、よりパーソナルで最適なフィット感を実現します。


メガネのデザインを決定づけるフレームは、細かくパーツが分かれています。それぞれの部位が持つ名称と機能を知ることで、より深くメガネの魅力を理解できます。これらのパーツが一体となることで、メガネはレンズを安全に保持しつつ、顔の印象を大きく変えるデザイン要素となります。

3)クリアな視界を司る「レンズ」の種類と重要性

レンズは、メガネの最も重要な機能である視力矯正を担う部分です。その種類や素材によって、見え方や快適性が大きく変わります。


レンズの種類


  • 単焦点レンズ
    近視、遠視、乱視など、特定の距離(遠く、または近く)に焦点を合わせた視力補正を行なう最も一般的なレンズです。
  • 累進多焦点レンズ
    多焦点レンズの一種で、遠方から中間、近方へと度数が境目なく滑らかに変化するのが特徴です。遠近両用レンズや中近両用レンズ、近々両用レンズなどで自然な視界が得られます。近年は、遠近両用レンズを選ぶ方が多いです。『遠近両用メガネどこがいい?失敗しない買う前と後の7つのポイント』では、遠近両用メガネを購入する時に、どのようにお店を選ぶと失敗しないのか?を詳しく解説しています。


レンズの素材


  • ガラスレンズ
    光学性能に優れ、非常にクリアな視界を提供しますが、重く割れやすいという特徴があります。
  • プラスチックレンズ
    現在のメガネレンズの主流です。軽量で割れにくく、様々な機能性コーティング(反射防止、UVカット、ブルーライトカットなど)を施すことが可能です。特に、昭和光学株式会社の衝撃に強いウルトラパワーコートを標準装備した「アルティマックス ファインフィールド」や、東海光学株式会社の世界No.1最薄屈折率1.76の「ベルーナZX-GO」などの特長的なレンズがあります。『両面非球面レンズのおすすめメーカーから世界最薄レンズまで紹介を見る』で詳しく解説しています。


レンズは、あなたのライフスタイルや目の状態に合わせて、最適なものを選ぶことが何よりも大切です。

4)よくある質問:メガネのこの部分、なんて呼ぶの?

メガネを長く使っていると、特定の部位の名称が気になったり、破損した時にどう伝えればいいか迷ったりすることもありますよね。ここではよくある質問をQ&A形式でご紹介します。

Q1:「メガネの鼻が当たるところが外れたんだけど、これなんて呼べばいい?」

A1:それは「鼻パッド(ノーズパッド・鼻あて)」です。鼻に当たる小さなパーツです。もし鼻パッド(ノーズパッド・鼻あて)を支える細い金具が外れたのであれば、それは「クリングス(アーム)」です。

Q2:「メガネのフレームの先、耳に当たるところがベタつくようになったんだけど…」

A2:それは「モダン(先セル)」です。素材の経年劣化や皮脂汚れが原因でベタつくことがあります。交換できる場合も多いので、購入店や眼鏡店に相談してみましょう。

Q3:「フレームがパタパタして、ネジがゆるゆるなんだけど、この接続部分の名前は?」

A3:その部分は「丁番(ヒンジ)」です。ネジが緩んでいる場合は、眼鏡店で調整してもらいましょう。メガネ専用のドライバーをお持ちの場合はご自身で締めることも可能です。ただし壊してしまった場合は、眼鏡店の保証対象外になる場合もあります。注意して行ないましょう。

Q4:「レンズの周りの枠が一部欠けちゃったんだけど、この枠の名前は?」

A4:それは「リム」です。レンズを囲むフレームの部分です。欠けてしまうとレンズが外れる危険もあるので、早めに眼鏡店に相談してください。

まとめ:快適なメガネライフのためのヒントと知識の活用

メガネの各部位の名称とその役割を理解することは、単なる知識以上のメリットをもたらします。

  • メガネ選びの精度向上
    店頭でメガネを選ぶ際、ご自身の顔の形やライフスタイルに合うフレームの形状(リムの種類、ブリッジのデザイン)や、必要なレンズの種類(単焦点レンズ、累進多焦点レンズなど)を具体的に相談できるようになります。鼻パッド(ノーズパッド・鼻あて)やテンプル(ツル)の素材、丁番(ヒンジ)の構造にも注目することで、より快適なかけ心地の一本を見つけられるでしょう。
  • 日々のメンテナンスとケア
    どの部分が汚れやすいか、どの部分が調整や修理が必要になりやすいかを把握できるため、より効率的で適切なお手入れが可能になります。例えば、鼻パッド(ノーズパッド・鼻あて)や先セル(モダン)の清掃、丁番(ヒンジ)の緩みチェックなど、部位ごとのケアが習慣づけられます。
  • トラブル時の対応
    万が一メガネが歪んだり、パーツが破損したりした場合でも、どの部分に問題があるのかを正確に伝えられるため、スムーズに調整や修理の依頼に繋がります。

このコラムで得た知識を活かして、ぜひご自身にぴったりのメガネを見つけ、長く大切に使いこなしてください。クリアな視界と快適なかけ心地で、あなたの毎日がさらに輝きますように。

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