老眼鏡はかけっぱなしでいい?かけて歩くなら累進レンズが一番!

老眼の症状が出てきて、老眼鏡をかけているけど、老眼鏡をかけたりはずしたり持ち歩きをすることを煩わしく感じている方は多いのではないでしょうか?この記事では上手な老眼対策について解説します。

老眼鏡かけっぱなし老眼鏡かけっぱなし

老眼の症状が出てきて、老眼鏡をかけているけど、老眼鏡をかけたりはずしたり持ち歩きをすることを煩わしく感じている方は多いのではないでしょうか?老眼鏡は手元の距離にしかピントが合わず、老眼鏡をかけっぱなしにできないため、老眼対策を行なう場合、かけっぱなしにできる累進レンズ(遠近両用レンズ・中近両用レンズ・近々両用レンズ)がおすすめです。この記事では上手な老眼対策について解説します。

目次
1)老眼鏡はかけっぱなしにしないようにしよう
2)老眼とは
3)老眼の主な症状は?
4)近視の人も老眼になる?
5)老眼になりやすい人は?老眼を治す方法は?
6)老眼鏡、拡大鏡、累進レンズメガネの違い
7)累進レンズの特徴
8)累進レンズの種類
9)遠近両用レンズ、中近両用レンズ、近々両用レンズのメリット・デメリット
10)「近視だから少し我慢すれば見える」は後で後悔する?
11)累進レンズは調節力がある40代から始めると一生老眼に困らない
12)適正な老眼対策メガネを選ぶ方法
13)まとめ

1)老眼鏡はかけっぱなしにしないようにしよう

老眼鏡をかけっぱなしで歩いたりといったことはできません。老眼によって手元や近くの文字が見えづらくなった症状に対して、手元の距離だけにピントが合うようにレンズを入れたメガネを老眼鏡と呼びます。老眼鏡をかけっぱなしで、中間から遠くがよく見えないまま行動して危ない思いをすることがないよう、一日中老眼対策を行なう場合は、かけっぱなしにできる自分の目に合った累進レンズ(遠近両用レンズ・中近両用レンズ)をおすすめします。

2)老眼とは

私たちは水晶体を通してものを見ています。目の中には水晶体があり、近くや遠くにピントを合わせる時に、毛様体・毛様体小帯という線維がゆるむことで水晶体の厚みが変化し、ピントを合わせることができます。しかし加齢とともに水晶体は固くなり、毛様体・毛様体小帯がゆるんでも水晶体の厚さを変えることができなくなってきます。これが老眼です。老眼は加齢によって誰にでも起き、40歳ごろから症状を自覚し始め、45歳くらいで老眼対策が必要になります。

眼球断面図眼球断面図

3)老眼の主な症状は?

近くの文字などが見えづらくなることに始まり、「近くから遠く」や「遠くから近く」といった距離が違うものにピントを合わせるのに時間がかかるようになります。例えばスマホや本などの細かい文字を読む時、今までよりも目から話さないと読みづらくなったり、手元を見ていてふと視線を上げると景色がぼんやりして見え、だんだんはっきりしてくるといった症状が出てきます。少し暗くなると本の文字が読みづらくなるといった症状も現れます。

近点と調節力のグラフ近点と調節力のグラフ

4)近視の人も老眼になる?

水晶体の老化はすべての人に同じように起こります。したがって老眼は、近視があるなしに関わらず同じように進行し、40歳ごろから見えづらさを感じ老眼を自覚し始めます。しかし、近視の人は近くのものにピントが合っている状態のため、近くを見るために水晶体の厚さを変える必要がなく、老眼を自覚しにくいことがあります。

5)老眼になりやすい人は?老眼を治す方法は?

とくに“老眼になりやすい人”という括りはないと言われています。老眼は加齢による生理現象のため、どのような人にも同じように起き、治す方法はないと言われています。メガネやコンタクトレンズ、眼内レンズなどで老眼対策をする以外に現在は手段はないようです。

2)〜6)引用:公益社団法人 日本眼科医会『40代で始まる目の老化』
https://www.gankaikai.or.jp/health/37/index.html(参照2023/10)

6)老眼鏡、拡大鏡、累進レンズメガネの違い

●老眼鏡

老眼鏡は、近くのピントだけを補いたい場合に使用するアイテムです。既製品として100円ショップや雑貨店で売られていることが多く、既製老眼鏡(リーティンググラス)とも呼ばれています。左右同じ度数で作られているため、左右で度数を変えることや、自分に合ったレンズを入れることはできません。自分の目に合わせた専用のレンズではないため、長時間の使用は集中力の低下や疲労感を感じる人がいます。

●拡大鏡

拡大鏡は、その名の通り小さなものを大きく拡大して見るためのアイテムです。近年はメガネタイプの拡大鏡も流行となりましたが、拡大鏡で老眼を補うことはできません。老眼鏡や拡大鏡は、ひとつの距離以外にピントが合う度数が入っていないため、老眼鏡や拡大鏡をかけっぱなしで過ごすことはできません。

●累進レンズ(遠近両用レンズ・中近両用レンズ)

累進レンズ(遠近両用レンズ・中近両用レンズ)は、手元から中間〜遠くまでの距離を1枚のレンズで補うことができます。近くが見えやすくなるだけではなく、中間〜遠くも見えやすくなります。またよく見る距離や用途によって、手元・中間・遠くの見え方のバランスを選ぶことができ、自分に合ったレンズを作ることができます。一日中老眼対策する場合は、メガネをかけっぱなしで過ごすことができる累進レンズ(遠近両用レンズ・中近両用レンズ)がおすすめです。

7)累進レンズの特徴

●累進レンズとは?

累進レンズとは、1枚のレンズの中に手元・中間・遠くの度数が設計されているレンズを「累進レンズ」と呼び、老眼対策に最適です。

●累進レンズはメガネをかけっぱなしにできる。

手元だけを見る老眼鏡のように外して持ち歩く必要がなく、手元・中間・遠くまで見えるため、メガネをかけっぱなしで一日中過ごすことができます。また手元からパソコン、パソコンから遠くなど、視線移動をスムーズに行なうことができます。

●累進レンズは老眼と気づかれにくい。

また老眼になると、スマホを少し離して見る仕草やメガネをずらした鼻メガネ、メガネをずらして上目づかいで見る仕草など、周りから“老眼”と気づかれる仕草がありますが、累進レンズをかけると、このような仕草がなくなり老眼と気づかれにくいです。

●ゆれ・ゆがみを感じる部分がある。

1枚のレンズに、手元・中間・遠くの度数が入っているため、単焦点レンズに比べてゆれやゆがみが生じやすくなります。一般的にレンズのグレードが高いほど、ゆれやゆがみが少なく視野の広いレンズになります。グレードの高いレンズは、眼鏡専門店で取り扱っています。

●慣れるまでに時間がかかる場合がある。

レンズ上部に遠くの度数、レンズ中央付近に中間の度数、レンズ下部に近くの度数が入っているため、視線を動かしてピントが合う位置を探します。そのため視線の動かし方に慣れる必要があります。かけ始めは疲れを感じたり、酔いを感じたり、階段がゆがんで見えて怖さを感じたりする場合があります。日常生活で目を少しずつレンズに慣らしていき、車やバイクの運転も慣れてから行なうことが大切です。

8)累進レンズの種類

累進レンズには、遠近両用レンズ(遠近タイプ)・中近両用レンズ(中近タイプ)・近々両用レンズ(近々タイプ)があります。それぞれのレンズは見える距離が異なるため、自分がよく見る距離や用途、生活スタイルに合わせて選ぶ必要があります。

●遠近両用レンズ(遠近タイプ)

遠近両用レンズ(遠近タイプ)は、遠くの度数・中間の度数・近くの度数が1枚のレンズの中に設計されています。主に遠くの見えやすさと遠くの視野を広くすることを重視したレンズ設計です。

●中近両用レンズ(中近タイプ)

中近両用レンズ(中近タイプ)は、50〜70cmに素早く楽にピントが合い、中間距離の視野の広さを重視したレンズ設計です。遠近両用レンズ(遠近タイプ)と同じように、1枚のレンズの中に遠く・中間・近くの度数が設計されていることは同じです。

●近々両用レンズ(近々タイプ)

近々両用レンズ(近々タイプ)は、手元から身の回りの近くを重視したレンズ設計です。累進レンズの中で老眼鏡に近いタイプですが、老眼鏡より見える範囲が広く、自分にあった度数でレンズを作れるため、老眼鏡に比べて見えやすく疲れにくくなります。

累進レンズのタイプ累進レンズのタイプ

9)遠近両用レンズ、中近両用レンズ、近々両用レンズのメリット・デメリット

遠近両用レンズ・中近両用レンズ・近々両用レンズは、レンズの視野設計が異なることから、それぞれにメリット・デメリットがあります。それぞれの特徴から自分の生活スタイルに合ったレンズを選びましょう。

●遠近両用レンズ(遠近タイプ)

▷遠近両用レンズの使用シーン:運転やスポーツ観戦、映画鑑賞などに向いています。
▷遠近両用レンズのメリット:一つのメガネで手元・中間・遠くまで補えます。
▷遠近両用レンズのデメリット:手元・中間・遠くの度数が1枚のレンズに入っていることから、視線移動が多いため疲れを感じたりゆがみを感じたりします。また遠くの視野を重視したレンズ設計のため、加齢によって老眼が進み、加入度が上がると中間距離の視野が狭くなり見えづらさを感じます。加入度が上がり中間距離に見えづらさを感じた場合は、中近タイプと遠近タイプを使用シーンによってかけ替えが必要になります。

●中近両用レンズ(中近タイプ)

▷中近両用レンズの使用シーン:オフィスワーク(ノートパソコン)や家事、クラフトワークに向いています。 ▷中近両用レンズのメリット:普段よく見る距離、50〜70cmの視野を広く補えます。手元・中間の度数がメインになるため、視線移動が楽でゆがみを感じにくいです。 ▷中近両用レンズのデメリット:中近タイプでの運転は難しいため、普段運転とデスクワークを両方される方は、遠近タイプと中近タイプでメガネのかけ替えが必要になります。

●近々両用レンズ(近々タイプ)

▷近々両用レンズの使用シーン:デスクワーク(デスクトップパソコン)やタブレット、読書や新聞など目から近い作業に向いています。
▷近々両用レンズのメリット:手元から手元から少し先の視野を補えます。
▷近々両用レンズのデメリット:遠くや中間距離がぼやけて見え、歩いたりすることは難しいため、作業以外の時にはメガネを外す必要があります。

10)「近視だから少し我慢すれば見える」は後で後悔する?

近視の人で、“少し我慢すれば見えるから”と遠く用のメガネを使い続け、老眼の症状を最も自覚する50代半ばで初めて累進レンズをかけ、視線の動かし方に慣れず、挫折してしまう方がいらっしゃいます。そうなると年齢を重ねるにつれ、見えづらい状態を我慢して過ごすことになります。老眼の症状を感じたら早めに老眼対策を始めましょう。

11)累進レンズは調節力がある40代から始めると一生老眼に困らない

視線の動かし方に慣れるには、調節力がまだある40代からピント合わせによって毛様体・毛様体小帯にかかる負担を軽減するようにデザインされた、度数の弱い累進レンズで視線の動かし方に慣れておくと、50代で累進レンズに進んだ時に慣れやすくなります。老眼が進み加入度が進んだ状態で、初めて累進レンズをかけた場合、視線の動かし方に慣れず、挫折してしまう方がいらっしゃいます。老眼は誰にでも起こる調節力の衰えです。一生老眼に困らず快適に過ごすために、老眼を感じ始める40代から老眼対策を検討してください。

累進レンズが使いやすくなる流れ累進レンズが使いやすくなる流れ

12)適正な老眼対策メガネを選ぶ方法

適正な老眼対策メガネを選ぶ方法は、自分の目の状態や生活スタイルに合わせて選ぶことが大切です。自分で選択しづらい場合は、眼科や眼鏡専門店に相談するといいでしょう。

例えば筆者の友人は、40代中頃老眼を感じ、“普段はコンタクトで遠くが見えているから、手元を補うために老眼鏡を購入したけど、仕事で使うパソコン画面が見えない”という悩みを抱えていました。パソコン画面は50〜70cmの距離にあるため、中近両用レンズ(中近タイプ)が友人には最適ですが、手元だけを補う老眼鏡はミスマッチな選択をしていました。古くから言われている“老眼=老眼鏡”がミスマッチを生んだ原因と考えられます。

●老眼鏡

▷老眼鏡は、手元作業(概ね30cm以内)の時だけ補正したい場合に選ぶといいでしょう。
見たい距離によって度数が異なるため、使用シーンに合わせてピントが合う度数を選びましょう。100円ショップや雑貨店の場合、左右同じ度数の老眼鏡が購入できます。眼鏡専門店の場合、自分に合わせて左右で違う度数の老眼鏡を作れます。

●累進レンズメガネ

▷累進レンズメガネは、日常生活全般(手元・中間・遠く)で補正したい場合に選ぶといいでしょう。眼科や眼鏡専門店で視力測定や問診を受け、生活スタイルや見たい距離を相談してレンズタイプを選びましょう。眼鏡専門店で購入できます。眼鏡専門店と言われている中でも、レンズのグレードを選べるお店と選べないお店があります。見やすさや視野の広さ、慣れやすさや見え心地にこだわる場合は、グレードの高いレンズが求められます。眼鏡専門店に行った時に「レンズのグレードは選べるのか?」をお店のスタッフに聞いてみるといいですね。

従来の累進レンズとオーダーメイド累進レンズの違い従来の累進レンズとオーダーメイド累進レンズの違い

ニコンのオーダーメイド累進レンズ

ホルトのオーダーメイド累進レンズ

 

●老眼鏡にも累進レンズメガネにも共通すること

メガネで視力を補正する場合、メガネ本体のかけ心地とフィッティングが大切になります。メガネは長時間かけるため疲れを感じることがあります。かけ心地の良さや軽さ、ずれにくさ、自分の顔の幅や鼻の高さ、目の位置とマッチしているかなど、沢山の種類から自分に合ったフレームを選びましょう。またメガネはフィッティングをすることで、耳のかかり具合や鼻の当たり具合が変わります。眼鏡専門店でしっかりフィッティングをしてもらいましょう。

かるい・強い・やわらかいメガネTAFLEX

形状記憶で壊れないメガネKtaiFLEX

ずれないメガネMYDO

13)まとめ

老眼鏡はかけっぱなしにできません。老眼=老眼鏡と考えずに、まずは自分の今の老眼の状態や年齢、よく見る距離や用途を整理しましょう。その上で、老眼鏡、拡大鏡、累進レンズメガネから自分に合ったものを選びましょう。

ビジョンメガネは、国家検定資格「眼鏡作製技能士」や社内教育制度資格「メガネのマエストロ」を保有するスタッフが在籍する眼鏡専門店です。店舗スタッフによるメガネの技術力に自信があり、眼鏡専門店でしか取り扱うことのできないグレードのレンズも取り揃えています。見え方や破損などを保証する安心の0円サービスや、業界初国内大手損害保険会社がバックアップするメガネ保証サービスもあります。メガネの購入を考えている方は、ビジョンメガネのご利用をぜひご検討ください。

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